2007年の報恩講

大

第1日目 和田演郎氏(遠野市萬通寺住職)

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未経験だった岩手真宗会館での発表を、今回受け持つことになった。
 希望したわけではない。花巻組同朋大会のとき来賓の丸田館長に「同朋感話」というかたちで提示され、会館での「現代宗教研究所公開講座」終了後、館長からテーマをもらった。もう逃げられないなと心を決めた。

 「わたしが、どのようにして仏教徒となったか」はすぐにでもしゃべれるが、少し自分史的に振り返って、それが本物か偽者かを確かめてみる機会を貰ったなと思った。実は、最近とみに、住職ぶってる自分が鼻についてもいるから…。

 内村鑑三の『余は如何にして基督信徒となりし乎』とか、「日本教の信者から仏教徒となったわけ」などという小難しい館長からの素材提供は全く度外視(正直、内村鑑三は読んでないし「日本教」も知らないので)して、ただ赤裸々に、聞いてくれる人たちと「…だったら、仏教徒って何なの?」を考え合おうと思っている。




第2日目 日野詢城氏(湯布院見成寺住職)


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←←おいしんぼ71巻に登場

「今、仏教徒であること」 日野詢城

 数年前からの異常な気象の変動に、あちこちで「温暖化現象?」「人為?」という言葉が聞かれるようになりました。そうした情況の中、温暖化現象が地球規模の政治課題となり、『バイオエタノール』という言葉が飛び出してきました。地球にやさしい新しいエネルギーという売り込みであるが、戦争中に松ヤニから航空燃料を作ったという話と変わらない。貧しい国の現金収入として砂糖やトウモロコシが巨大な資本に買い取られ、森林を伐採して新たなエタノール畑が次々に作り出されている。

 畑に野菜を植え、野菜は空気中の炭酸ガスを吸って生長する。収穫された実からは代替エネルギーのエタノールが取り出され、残ったものは有機肥料として土に戻される。こんなおとぎ話に乗せられてはならない。現代という時代がどれほど病み、人間の知恵というものがどれほど愚かなものであるかを思い知ることこそが、〈仏教徒〉に還る現実の道筋であろうと…そう思う。



第3日目 鈴木君代氏(シンガーソングライター・大谷派宗務所勤務)

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                                 クリックで拡大

◆鈴木君代(すずき・きみよ)
京都市在住。真宗大谷派僧侶・シンガーソングライター。
真宗大谷派宗務所(東本願寺)勤務。
京都市内を中心にライブ活動を続けている。
自身でしか唄えない本音を語った「お坊さんに憧れてお寺に入ったの」、それぞれがそれぞれの花を咲かせてほしいというテーマの「いのちの花を咲かせよう」といったオリジナル曲や演歌や歌謡曲、唱歌、童謡等あらゆる曲を自分なりにアレンジして唄いこなす。ハイトーンが魅力。
親鸞聖人の仏教は、ひととの出遇いによるものと信じている。



報恩講慶讃展

 絵画展 (講堂)
 昭和の青春の一齣 ─軍隊生活─

              花巻市・高橋清氏の作品

  高橋さんは1941年、満州を始め中国 各地地を転戦(通信隊)し、21年に帰還するまで5年7ヶ月、軍隊生活を送りました。その様子を描いた作品を展示し、4日午後、同朋感話でお話頂きます。

親鸞の世界 ─民衆の真宗

  民間に伝承された〈親鸞の世界〉を展観します。 (研修室)

真宗写経塾慶讃展

  親鸞聖人自筆の和讃の臨書作品を展示します。 (研修室)

2007年の真宗会館報恩講日程表

4日


13:00   開講行事 真宗宗歌&挨拶/委員長
      勤  行 『正信偈』(草四句目下げ)和讃「弥陀成仏」

13:45   提  言 報恩講テーマについて/館長

14:00 同朋感話 私が仏教徒になったわけ…/和田演郎氏

15:30        唱和の青春─軍隊生活/高橋清氏

16:00 恩 徳 讃 挨拶 恩徳讃 記念撮影
      帰 敬 式 陵木文道主管者による

18:00 レセプション  会場・サザンパレス

5日


09:00 音楽法要  コール・ヴューハの皆さん

10:30  挨  拶  陵木文道主管者

10:45  講  話  今、仏教徒であること/日野詢城氏

12:00 お  斎

        │午前に引き続き講話 │

16:00 恩 徳 讃   挨拶&恩徳讃&記念撮影

18:30   宗教シンポジウム

6日


09:30 真宗宗歌 真宗宗歌&挨拶/委員長                     
      勤  行 『正信偈』(草四句目下げ)和讃「弥陀大悲」

10:15  トーク&ライブ たったひとりのあなたにあいたい /鈴木君代氏

12:00 終講行事  挨拶/館長 &恩徳讃

13:00 お 浚 え  同朋奉讃式・「南無阿弥陀佛をとなうれば」

14:00 反 省 会   報恩講委員会・賛助員による

帰敬式を受式しましょう
 日時  10月4日(木)午後4時より
 会場  岩手真宗会館・講堂
 礼金  11,000円(大谷派より法名と記念品が贈られます)
 締切  9月20日までにお電話でお申し込み下さい。

 帰敬式というのは、「仏教徒」になる儀式です。
 今まで、あいまいのままに生きてきた自分を見つめ、仏法を人生の〈より処〉として生きようとする、その始まりとなる儀式です。

 式の中心である〈おかみそり〉は、会館主管者である大谷派仙台教務所長によって執り行われます。どなたでも受式出来ますので、お申し込み下さい。

世界の平和は如来の祈り?
 ─宗教者9条フォーラムを開催─


 かつて仏陀の教命に背いて戦争遂行の籏を振った私たちにとって、9条は〈信心の回復〉に関わる問題です。

 宗教者の自覚と責任において憲法9条をかかえ直し、各教宗派と連帯して世界の平和に向けた取り組みを進めていく第1歩としてこの会を開催します。御参加下さい。

○日 時:10月6日(報恩講終了後)
      午後1時30分より
○会 場:盛岡市・共済ビル
○講 演:「憲法9条と宗教者」
○講 師:日野詢城さん
  (宗教者9条の会・大分代表世話人)
○各宗教者による提言と意見交換
○参加費:500円

館長からのメッセージ

◇日本に住む私たちにとって、〈あなたの宗教は?〉という問いほど〈難問〉はありません。〈あなたは仏さまを信じていますか〉という問いも、同じように〈難問〉です。〈信じている?のかなぁ〉というと、〈じゃぁ信じていないの?〉となります。おおかた〈仏教徒〉だと答えるようですが、〈じゃぁ、仏教徒って、どんなことを信条としているのですか?〉と問われれば、また〈さぁ?〉となります。どの町に行っても仏教寺院があり、お葬式のほとんどは〈仏教式〉で行われるのに、〈仏教徒〉かというと、〈…なのかなぁ?〉と言うことになります。

◇仏教徒って、どんな生き方を〈信条〉とするのでしょうか。今年の報恩講はその確認にせまります。前もって一つだけ押さえておきたいのは、真宗門徒は、〈お念仏申す〉ことでようやく〈仏教徒〉となった者、つまり私たちは仏教徒の〈落第生〉だったということです。

◇親鸞聖人七五〇回御遠忌が4年後にやってまいります。教団は今も、50年前と同様に「〈真の仏法者〉を見つけ出すことに困難を覚える」現状に変わりはありません。

◇だとすれば、御遠忌へ向けて私たちがしなければならないことは、〈仏教徒〉であることの意味を明確にし、「仏意に随順して、仏の捨て遣めたまうをば捨て、行ぜ遣めたまうをば行じ、去ら遣めたまう処をば去る」という生活の確立ではなかろうかと思います。

◇報恩講でお会いしましょう。
(丸田善明)